コンテンツへスキップ

記事: PEAKS5 JOURNAL Vol.4

PEAKS5 JOURNAL Vol.4
SUP FISHING

PEAKS5 JOURNAL Vol.4

水面は、競技ではなく、自分を整える場所になった。

PEAKS5 Ambassador Interview|遠藤 尚

世界の舞台で戦い続けた時間がある。

モーグル日本代表として二度のオリンピックに出場し、日本男子最高順位となる7位入賞。ワールドカップでは日本人男子として初めて総合ランキング首位を示す「イエロービブ」を身につけた男。

その遠藤尚が、今では休日になるとSUPボードを車に積み、水辺へ向かう。

競技から離れた今、彼は自然とどう向き合っているのだろうか。


世界と戦ったアスリート。

1990年、千葉県船橋市生まれ。

幼少期に福島県猪苗代町へ移り、小学生の頃に地元で開催されたモーグルワールドカップを観戦したことが人生を変えた。

高校時代からワールドカップへ参戦。

全日本ジュニア選手権では史上初となる三冠二連覇を達成し、日本を代表するモーグル選手へと成長していく。

2010年バンクーバーオリンピックでは日本男子最高順位となる7位入賞。

2015-2016シーズンにはワールドカップ総合ランキング1位となり、日本男子初のイエロービブを獲得。

2018年平昌オリンピック出場を最後に現役を引退した。

現在は株式会社トータルサポート代表取締役として経営者の道を歩んでいる。


モーグルもSUPも、自然に逆らわない。

雪と水。

まったく違うフィールドのようで、遠藤は共通点があるという。

「モーグルはリカバリー能力が求められるスポーツです。SUPも同じように、波や風に合わせて身体を動かすところが似ています。」

競技では雪面を読む。

SUPでは水面を読む。

どちらも自然を相手に、自分をコントロールするスポーツなのだ。


今は勝つためではなく、自分を整えるために漕ぐ。

現役時代は結果を求め続けた。

しかし今は経営者として日々多くの判断を下す立場になった。

だからこそ、水辺で過ごす時間が必要になったという。

「今はいろんなストレスがある中で、気持ちをリセットする時間になっています。」

社員と一緒にSUPフィッシングへ出かけることもある。

自然の中では、会社とは違う空気が流れる。

肩書きを忘れ、同じ景色を見ながら話す時間。

それがチームづくりにもつながっている。


一番好きなのは、雨の日。

晴れた日を思い浮かべる人が多い中、遠藤の答えは意外だった。

「雨の日のSUPが個人的には好きです。雨音と水の音だけの中で漕ぐ時間が好きなんです。」

人が少ない静かな水辺。

雨粒が水面を叩く音。

自然の音だけが聞こえる世界。

競技で培った集中力は、今ではそんな時間を味わうために使われている。


身体と心のバランスを整える道具。

SUPについて最後に聞くと、遠藤はこう答えた。

「身体と心のバランスを楽しみながら整えていけるツールがSUPだと思います。」

速さを競わなくてもいい。

上手く漕げなくてもいい。

自然の中へ出て、自分の呼吸を取り戻す。

PEAKS5が届けたいのは、そんな時間なのかもしれない。

競技を終えた世界トップアスリートが今も自然へ向かう理由。

その答えは、きっと水の上にある。

PHOTO Masaru Kikuchi

Read more

PEAKS5 JOURNAL Vol.3
SUP FISHING

PEAKS5 JOURNAL Vol.3

  PEAKS5 Ambassador 山から海へ。自然を知り尽くしたガイドが選ぶ、SUPというフィールド。 関 貴彦|3RD MOUNTAIN SERVICE代表 四季を通して自然と向き合う。 長野県・志賀高原を拠点に活動するアウトドアガイド、関貴彦さん。 幼少期からアルペンスキー選手として国内外で活躍し、引退後はスポーツメーカーでブランドづくりやオリンピック、ワールドカップ、X-GA...

もっと見る